2012年3月8日木曜日

「うつ病」になっているあなたへ

はじめまして
首都圏のとある街で精神科医をしています。
なんだか調子が悪い、気力が出ない、憂うつが続く、などで精神科・心療内科のクリニックに行って、そこで「うつ病」になった方多くいるんじゃないでしょうか?
それってホントのうつ病なんでしょうか?
初診の患者さんで,いままで別の病院で受診されてきた方がことごとく「うつ病で○○クリニックにかかっていました」とおっしゃります.で,こちらが「ごく簡単に」診察してみるとうつ病じゃない場合が非常に多いんですよ.
うつ病っていうのはやっぱり「病」って付くから「病気」だと思います.心理的に凹んだ,とは違います.やはり脳の病気といえるものだと思います.脳内のセロトニンが云々はもう他のHPで言われているからここでは説明しませんが,やはり脳の代謝の問題と考えます.
「うつ病」の解釈自体がどう広がろうと,どういう医学教育をどこで受けようと,精神科医がどれだけ低能であろうと(?)やはり大きな診断枠に間違いはないと思います.

ではなぜ,「うつ病」という診断をされたという人が増えてきているのでしょうか?

私の考えるに,下の3つの理由があると思います.
①アメリカの診断基準(DSM4)や国際診断基準(ICD10)が間違って使われている.
②保険病名や診断書でうつ病と付いている.
③実は医者からはっきりと診断を聞いていない.

①いろんなHPでこの診断基準に準じたチェックリストがあったりしますが,DSM4の「大うつ病エピソード(Major depression episode)」のすべてを記載しているHPはほとんどない,というより一つもないといえるでしょう.
大体は症状の記載のみをしているに過ぎません.
いわゆる「うつ状態」になるのは脳の一定の代謝の異常だけではなくて,様々な「理由」があります.
よく診察室で私が例を挙げるのは…
●彼女(彼氏)に振られた,離婚した
●仕事でミスをした
●仕事が見つからない
などです。
さあ、これで凹んだ、寝れない、日常に対しても嫌気がさし、意欲もわかなくなるでしょう。食欲も減退するかもしれません。テレビを見ててもうわの空、人によっては「死にたいぐらいだ」にもなるでしょう。
あの診断基準の本は素晴らしいものだと「逆説的に」言いたいと思います.

(編集中)

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